オムライス
今はもうお店を閉じられているが、京都市役所の近くにオムライスが名物のお店があった。あの梶井基次郎の「檸檬」で有名な果物屋さんの近くである。
ここのオムライスはとても大きい。普通のサイズでもかなりの大きさで、よくある楕円形をしたオムライスではない。丸いお皿に丸く持ってあるオムライスだ。普通に頼む時は「小」を指定して注文しないと、小食な人は食べきれないようなものだ。
いろんな店に行くが店先に見本があって、それに裏切られることが多いが、この店もそうだった。見本よりも大きい。逆に裏切られている。
オムライスもいろいろあって、おしゃれなものはケチャップライスの上に、半熟の卵焼きが乗っていて、それに真ん中からナイフを入れると、とろりと広がるものとか。上にかかっているソースが、ケチャップではなく、デミグラスソースはまだ多いとしても、もっと凝ったものがはかかっているとか。
どちらにしても、あまり凝った作りのものよりも、シンプルなモノのほうが美味しい場合が多い。一度、専門店と言われるところに、友人数人と食べに行ったことがあったが、なぜだか出てきたものが油ギッシュ?!で、全員閉口した記憶がある。
オムライスのようなシンプルな料理こそ、料理人の腕がわかるというもの…ではないだろうか?